追記 Parbloは存在が消滅しました
ざんねんです…… サポートにメールしてたときはあんなにフレンドリーだったのに……。
代わりと言ってはなんですが、Koolertronというところがほぼほぼ同じ物(ていうか同じ場所の製品なんじゃねえのという疑いもなくはない)を販売しているので、同じような物がほしい人は試してみてもいいかもしれないですね。
こちらは4年くらい前から米国Amazon.comで販売されているのを確認してるので、まぁ割と信頼できるんじゃないかなとおもいます。
Parblo PR200とは
Parbloという中国で液タブなどのイラストレーター向けの製品を作っているメーカーが出している左手専用のキーボードです。
価格設定が揺れているようですが、最近は5500円で安定しているように見えます。
(右手用のものも存在するようなのですが、日本の人が入手するには現地に行くか公式の通販ページから頼むしかないのかな?)
ちなみに僕はスプラトゥーンでは長らくパブロを愛用していました。
ErgoDoxとは
両手で分離して使えるキーボードで、これによって肩を開いた正しい姿勢でタイピングすることができるため、肩こりや腰痛の予防、軽減につながるという正しいキーボードです。欠点は配列が変態的なこととクソ高いことで、正直なところよほど肩こりに悩まされている人でなければキーボードに3万5千円もホイホイ払わないよなという認識ではあります。
ErgoDoxですが、左右分離による姿勢矯正効果もさることながら、ファームウェア書き換えによる無限のカスタマイズ製と、親指周りに大量のキーが存在することによる生産性の高さから僕はめちゃくちゃ気に入っていて職場で使っています。
が、さすがに自宅でもう一個買うには高すぎる。キーボードに7万円もホイホイ払えません。そこでParbloの出番です。
どうやって使うのか
世の中にはHHKを二つ買って左右に配置することで分離型を制限している人もいるそれに5万円払う金があったらKinesis買えば良いのではようですが、発想としては完全に同じです。
写真のトラックボールの位置がおざなりなのは勘弁してください。でもVimmerならマウスとかほとんど使わないから適当な位置に置いてても全く問題ないよね?
既存のキーボードの左隣に置くことで分離型を再現します。
ね、簡単でしょ?
メリット
安い。たったの5500円です。
また、キーボードとしての品質もかなり良いです。
Amazonで注文する限りではスイッチを選ぶことはできないっぽいんですが、ちゃんとメカニカルで、どうやら黒軸を使っているもよう? 筆者はキーボードに詳しくないので確かなことは言えませんが。
そしてそのものの安定性や、キータッチもかなりよくできています。インダストリアルなそっけなさも逆にクールでかっこいいです。
「中国製品はどれも安かろう悪かろう」というのは完全に過去の話で、この前の記事で紹介したLoctekもそうですが下手に日本メーカーの製品(どうせ中国の工場で作ってる)を買うよりは、こういった中国の気鋭メーカーの製品を買ったほうが値段も安く品質もいいんじゃないかとおもいますね。
特にキーボードの角度がほぼフラットなのが気に入っています。HHKはそこまで嫌いなキーボードではないのですが、唯一本当にクソゴミだなとおもうのが手前側に傾斜がついていることです。というか手前側に傾斜がついたキーボードは全てゴミです。つまり世の中のキーボードの99%はゴミです。
その点でこのParbloは傾斜がかなり浅いので、かなりゴミではないということがわかります。恐らくリストレストを使えばかなり完璧になるかとおもいます。
また、親指周辺にスペースキー意外のキーが沢山ついているのも見逃せません。
KinesisやErgoDoxが素晴らしい理由の一つには、親指という力の強い指を最大限に利用してタイピング可能な点があります。普通のキーボードでは親指はスペースキーかCmd(WindowsならWinキー)にしか使いませんよね。そしてこのParbloというキーボードは大量のショートカットキーを駆使するイラストレーター向けという特性上、親指付近のキーの数がかなり多くなっており、そして当然カスタマイズが可能です。
カスタマイズもかなり変態的なことが可能なようで、モードという概念を駆使することで右手側のキーもタイプすることが可能らしいです。つまりスノボで右手を骨折してもこのキーボードがあれば左手だけでプログラミングができるわけですね。
正直いいこと尽くしですね。あとサポート体勢もめちゃくちゃ親切で、Amazon越しですが怪しい日本語の説明文で生じた疑問などを解消するために、きめ細かい説明を送ってくれました。
デメリット
右手用の入手が困難。
これは僕がこのブログを書いた理由の人でもあるのですが、恐らく日本からの注文が殺到して、右手用も売ってくれという要望をみなが送ってくれればParblo側としても否やはないでしょう。
またこれに起因して、左右で異なるキーボードを打つことの違和感があげられます。ちなみに僕は気になりません。が、変わった形のものやメンブレンなどのキーボードと組み合わせると無視できない違和感になる可能性はありますね。
よくErgoDoxなどの変わったキーボードを使うと戻れなくなることを危惧することがありますが、僕はErgoDox、HHK、MacBookのUS配列、MacBookのJIS配列*1、そしてこのParbloをローテーションして別に困った覚えがないので大丈夫だとおもいます。
次にキーカスタマイズ用のソフトがWindows版しかないことです。
これについてはそもそもErgoDoxのようにカスタマイズが前提のキーボードではないので、デフォルトでも使えないことはありませんし、みんななんだかんだWindowsにアクセスする方法(友達に借りるとかでも)があるとおもうのでなんとかなるんじゃないんですかね。
それと黒軸しかないことも人によってはデメリットになるでしょうか。
ちなみによく黒軸は重いと言われますが、底打ちに必要な圧力が高いだけなのでキーが反応するのに必要な圧力という点ではそれほどではありません。
またこのParbloの出来が良いからかわかりませんが、タイピングそのものの快適性やキータッチはHHKやErgoDoxEZと比べて劣るどころかむしろ優秀といって良いように感じます(というかErgoDoxのスイッチやキーはお世辞にも良いものだとは言えない)。
ぶっちゃけ思いつくデメリットってこんくらいでしょうか。
Barocco Keyboardと比較して
一時期ErgoDoxのオルタナティブとして話題にあがっていたBarocco Keyboardですが、僕はまだ使ったことがありません。なので的外れなことを述べている可能性はあります。
MiSTEL BAROCCO MD600 分離式 メカニカルキーボード 英語配列 62キー CHERRY 赤軸 PBTキーキャップ ブラック MD600-RUSPLGAA1
- 発売日: 2016/10/27
- メディア: Personal Computers
さて、Parbloと比較した場合の優位性は、日本で両手分を簡単に注文できることと、軸の種類を選択できるところでしょうか。
対してこのParbloの優位性は値段(Baroccoは15000〜18000円する)と、親指付近のキーの豊富さ、そしてカスタマイズ性の高さでしょうか。
個人的な感想としてはParbloに軍配があがります。そもそもHHKはキーボードとしてそれほど優れた配置や形状をしているわけではなく、そのコンパクトさと静電式のキータッチが良さの8割を占めているので知名度的なキャッチーさ以外でそれを分割する意味がわかりません。
まとめ
Parblo PR200めっちゃいいぞ。5000円だし軽率に買っちゃおう。そして右手用の要求を軽率に送ろう。
ゲーム用の左手デバイスとしてもいいかもね、同時押しの認識数とかは知らないけど。
以上!
追記
メーカーの方にAmazonのマケプレ経由で連絡したところ、まだ日本での発売日は未定だけどちゃんと売る予定はあるよ! 店頭に並ぶことになったら君にはすぐ連絡するね! とのお返事をいただきまた好感度があがりました。
*1:僕はJIS配列嫌いなんですけども会社のものなので仕方なく……