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よさげな英文法を本をみつけた 「英文法をこわす」

僕は学生時代の英語の授業、とりわけ文法の講義を毛嫌いしてた。別に英語自体は嫌いでもなんでもなかったので赤点がどうのこうのといったドラマはなかったんだけども、とにかくダルくて一切のやる気がでなかった。

Joel on Softwareから引用するならば「漏れのある抽象化」とでもいうべきか。
もちろん、特に話者の多い英語の文法というものは多くの研究によって帰納的に導出された理論体系なんだろう。だけども、いかんせん無味乾燥であるし、ルールが冗長性に欠けているからか「例外」がとかく頻繁に巻き起こって、さらに試験本意の学校教育の体制はその漏れた抽象化部分を嬉々として難問部分に組み入れようとする。その結果かどうかはしらないが、生まれる英語というのはおよそネイティブの感覚と離れた(と煽られる)ものばかりであって、そんなものをコツコツとやるのは馬鹿らしくて仕方がなかった。


そういうくだりもあったりして普段は英語文法のテキストなんぞは買わないわけなんだが、例によってKindleの月間セールで60%引きの399円になっていたので試しに買ってみたんである。最近はKindleのセールに踊らされてばっかりやな?

さて、本書の「英文法をこわす」は、冒頭で「if節中で未来表現は使われない」という文法規則*1の反例をあげている。
演繹的に導かれた法則は反例が一つあるだけで前提から覆るわけだが、学校文法は規則を組み直すでもなく、反例を無視するか「例外だから暗記しろ」の一言で片付けてしまう。だから楽しくないし美しくない。

段々めんどうになってきたのでちゃちゃっと書くけども、本書では文法に対する「感覚」の重要性を強調して説いてくれる。

たとえば「that」についても、指示代名詞、汎用の関係代名詞*2、強意表現、etcetc…… ではなく、まず根底にあるイメージ、ネイティブの持つ感覚としての「文法」を説く。

thatは「あれ」と、何かを指し示す単語だ。

 

ある特定の物に聞き手の注意・関心を導く表現であり、その感覚がthatの用例すべてに通底している。

と言った具合に。

などといった取り上げ方だけだと若干のトンデモ臭がしないでもないが、つまるところこの本が主張するのは「無味乾燥な英文法(笑)を暗記しても意味ないから、とにかく英語に触れまくってその感覚を身につけろ」ということで、そういう意味で大変誠実な本だろう。
筆者は、感覚やコンテクストが抜け落ちた形式的文法は実用性という観点からも無意味であるとしている。本書のイメージによる感覚の文法は、生き物であるとすら喩えられる言語に対して、導きうる精一杯の規則であり、同時に人間に親切で理解しやすいものだと感じた。

まぁつまり、「近道はないから感覚で言葉を理解できるようになるまでやり続けろ」といった感じでトホホなオチなわけであるが、本書はその手引きになってくれそうだ。

Joel on Software

Joel on Software

*1:悪名高いとまで言っている

*2:ここで英語が嫌いになる人は多い