追記:
かのJohn CarmackがMeta社内でカスタムOSの開発に懐疑的な意見を述べたところ「チームメンバーの士気を低下させた」として(本人ははっきりと言及していませんが恐らく)あまり正当とはいえない扱いを受けていたみたいですね。
I had been meaning to comment on @Jonathan_Blow’s “Why can’t we even conceive of writing a new OS today” post. Coincidentally, I just got an email that opened with:
— John Carmack (@ID_AA_Carmack) 2025年8月28日
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Hey John,
2 years ago I pitched you LIBBA - a dedicated OS for smart glasses.
You were…
「カスタムOSは製品寿命に対して開発やメンテにかかるコストが釣り合うことは稀だ」というただの正論は、カスタムOSというかっちょいい目的を掲げたbizからは「ごちゃごちゃうるさい技術オタク」。
社内の緩衝材である中間管理職からすれば「仕事を混乱させる邪魔者」。
カスタムOS開発をポートフォリオに追加したい現場の人間からだって邪魔者扱い。
人間は一体感を持って死への高速道路を走りたい生き物です。
Metaは豊富な資金を持つ邪悪な大企業ですし、結果的に自分たちの間違いに気がついてプロジェクトを閉じ、ちゃんとカーマック氏に謝罪のメールを送信できる程度の倫理観を持っているようです(金以外に興味のない邪悪の権化みたいなMetaが、お題目だけはご立派な日本のスタートアップのほとんどよりも倫理的な振る舞いをしているのは超面白いですね)。
少なくともMetaには露悪的な振る舞いしかできないクソ野郎と、自分が見落とした不都合な事実を指摘してくれる人間の区別のつく理性が備わった人間が、一人はいるようです。
生意気なクソ野郎だな!と正論マンを寄ってたかっていじめたとしても、自分たちの正気を疑う程度の理性があるというのは強いですね。後悔はしても反省しない日本人には難しそうです。
その半分でもいいからまともなモラルを持ってたらもっといいんですけどね(こういう皮肉を連発するのは組織に対して有害なので気をつけましょう)。
もはや心理的安全性と同じくらいには我田引水気味な解釈が拡大しているブリリアントジャークといわれる概念についてですが、そこに存在するアンフェアな状況について述べている意見が見当たらなかったので書き残しておきましょう。
さて、ブリリアントジャークという概念にはそもそもの誕生経緯からしていくつかの不均衡が存在します。
- 語るものと語られるもの
- 判断するものと判断されるもの
- 雇用するものと雇用されるもの
また "brilliant" は直訳すると「素晴らしい」ですが、わざとらしいというか、少々大げさな褒め言葉です。英語ではこういう大げさな表現は、逆の意味を内方させた痛烈な皮肉を飛ばしたいときに使われがちです。
"jerk" は直球のスラングですね。やなやつ!程度に訳されますが、強引さや自分勝手な言動を揶揄する強い表現です。
初期のGitHubは採用に「能力よりもカルチャーと人間性を重視する」として、採用のプロセスに必ず配属予定チームとの飲み会(まぁ、まだそういう時代でした)を開催する文化があったと記憶しています。
そういうポジティブな言い回しがいくらでも可能な中で、こういう気の利いた皮肉を発明して社是に掲げるセンスをもったやつこそがBrilliant Jerkの才能にあふれた人間なのは間違いないとおもわれます。
