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無事に就職できた新卒社会人が1年目に心がけるべき7つのこと

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どうやら今年のヘーシャのOJT? だか新人研修? だかを任されてしまったので、そこでとりあえずしょうもないお説教をぶちかますための草案みたいな感じがてらまとめちゃうやつです。
ライフハッカー系でありがちなやつから、ありがちじゃないやつまで僕の独断と偏見と経験から生まれたエントリがこちらです。

1. 口でクソを垂れる前と後にはサーとつける

泣いたり笑ったりできなくしてやる!

人に何かを教えるというのは、無限の忍耐を要求するクソ作業です。
先輩だ上司だと言ったところでたかだか数年から十数年ほど歳を食ってるだけで仏様じゃあありません。とりあえず新人のうちくらいは敬って、素直にしてみましょう。イエスマンでいろってわけじゃあないですけど、他人をおだてるスキルってのは複数人でなんかするためには結構重要なんですよ。

相手も人間なので、従順でやる気があるような姿勢をみせておけば勝手に気分が良くなって色々教えてくれるようになります。かわいがりです。
また、相手の指示に従っている限りは何が起きても指示を出した人間の責任になります。会社に入り立てで、状況がよくわからんうちは勝手をせずに先輩や上司の責任の範囲でいるのが安全でしょう。

2. 「出来ません」とは言わない

振られた仕事は断るな! っていう精神論じゃあありません。安心してください。

難しそうなことを振られたからといって、何も考えずに「無理ッス」なんて即答してると「アッソッスカ。じゃあ自分でやるわ」みたいな感じになって、気が付いたら貴方は窓際に追いやられてしまいます。

この手の「できないってゆーな!」系のライフハックの結論って「なせばなる! 無理をして圧倒的に成長!」みたいな雑な結論になってることが多いんですけども、現実はそう綺麗じゃないです。
上司が忙しすぎて仕事の分配も雑になり、新人に対して明らかな無茶ぶりタスクが振られるということもなきにしもあらずです。無理なモンは無理なんです。

なので

新人「(明日までの期限で)自分に出来るかどうか不安なのですが……」
上司「(アレ、これ確かにこの納期は無茶ぶりかも)おっそうだな。じゃあ月末締め切りでいいよ」
新人「やったぜ」

新人「(何言ってんのかよくわかんないし)自分に出来るかどうか不安なのですが……」
上司「(いやこれくらいは出来てもらわないと困るかな)どうしても分からなかったら○○さんに聞けば教えてくれるから頑張って」
新人「アッハイ」

みたいな奥ゆかしいやりとりの生じる余地が生まれるわけですね。
なんでもかんでもイエスイエスと安請け合いするのも、ちょっとキツそうだからとすぐに逃げるのもよろしくないってことです。対話せよ。

また、どうしても不安なタスクを抱えている場合は適時の進捗確認をしていくことが大事です。
本当は上司がそこらへん全部ケアしていけたらいいんだけどね、そうもいかないからね。

3. 残業はしない

毎日14時間ゲームをしていても死ぬことはないですが、毎日14時間労働すると過労死します。労働は身体に悪いです。

先の項からつながりますが、例えばキツそうな仕事を振られた時に「(残業すればなんとかなりそうなので)出来ます!」と答えるのは絶対にダメです。定時で仕事を終わらせるというのは大前提です。残業は最後の手段です。
新人のうちからそんなホイホイ切り札を切る悪癖をつけると、能力は低いままで最悪身体だけ壊してリタイアしますし、何よりも「作業量の見積もり」というとても大切なスキルが身につきません。
残業ありきのスケジュールを組んで、緊急の会議が入ったりインフルエンザに罹ったりしたらどうするんですか? よく考えてくださいね。

ていうか、まず普通の企業だったら新人のうちなんて対した仕事振られないんですよ。その程度の課題も時間内にこなせない場合、企業の体質か貴方の能力に問題があります。勉強しましょう。
「自分はまだまだ仕事が出来ないからその分残業しなくちゃ!」なんていう考えは捨ててください。なおさら定時で帰れ、頭を使え、勉強しよう!

残業はクソです。企業の出費が無駄に増えます。貴方の体力と時間を無駄に消耗させます。
残業する暇があれば本を読んだり勉強したり遊んだりしましょう、毎日まともな食事を摂って早く寝ましょう。毎日夜遅くまで残業してコンビニ弁当とカップラーメン生活の人間と、毎日8時間睡眠でバランスのとれた食生活の人間をリングで戦わせたらどっちが強いとおもいますか? 仕事や勉強の効率は?

新人に残業を強要する(暗黙の職場的オーラであっても)職場は社員と消耗品だとしか捉えていないか、業績がヤバすぎてサービス残業しないと潰れてしまう会社なんで、身の振り方は考えておきましょう。

4. 一仕事終わってもそこで満足しない

みんな新人には甘いので、バッファを持たせた期限を提示します。コピーをとるだけとか、どうしようもない単純作業なら別ですが、いきなり提出するのはやめましょう。向こうも準備が出来ていないのでいい加減な指示を出されるだけです。

慣れない仕事をして疲れているはずなので、まずは休憩しましょう。近所を散歩したり、肩こりを予防するストレッチの仕方はちゃんと覚えておくと良いです。

次に確認です。間違いなく作業が完成しているか確認しましょう。

ここからが大事です。その仕事を終わらせるまでの自分の作業手順を一度洗い直して、もっと良いやり方がないか検討しましょう。
検討したら、(やり直しのきくものであれば)その手順でもう一度はじめからやり直してみます。これを改善案が浮かぶ限り、そして時間の許す限り繰り返します。

プログラミングで例を挙げましょう。

手探り状態の新人プログラマーが、与えられた課題をとにかく早く解決しようとした場合、そのコードは試行錯誤の結果生まれたノイズよく理解しないままもってきたコピペをforやif文を連打してなんとか動く状態にはしただけのものになるはずです。
ここで、半分の納期で完成したからといって提出してしまっては「なんとなく課題を成し遂げたぜ」程度の経験値しか手元には残りません。フリーランスや人手不足のベンチャーであれば、キャッシュフローのためにここで切り上げざるをえないことが往々にしてあるわけですが、一般企業の新卒に甘んじている君らには余裕があります。であれば可能な限りの経験値を吸い尽くすべきです。そうすれば次に似たような問題が立ちはだかったときも、いきなり最少手でそれを解決出来るようになります。

あるいは検討を重ねた結果、課題自体がナンセンスであることがわかったりします。
僕はSIerにいた新人時代にソースコードのマージとかいうクソ面倒くさいクソ作業を任されたことがあるんですが、空き時間に色々調べた結果「Gitとかいうソースコード管理のシステムを使えば全てが解決して僕が毎日何時間もかけてこなしているクソ作業が不要になる」という結論に至った経験があります。
言われたことだけ対症療法的にこなしていると、世間的には何の経験値にもならない雑用をさせられてしまう危険性があるってことですね。

なお「課題自体が不要である」という事実をいきなり突きつけると、あまり能力がない先輩だった場合はメンツを潰されたという風に解釈して雰囲気が悪くなったりすることがあったりなかったりするので慎重に立ち回りましょう。大人には腹芸も必要なんだ。

5. 勉強する時間を作る

僕はIT系というか、プログラマーなのでとにかく勉強すればするほど仕事が能率があがるぜみたいな世界観なわけですが、きっと他の業務だってそのはずです。事務だってどれくらいエクセルマクロを使いこなせるかどうかで何倍も効率が変わるはずです。

プライベートを犠牲にしろなんてことは言いたかないんで好きにすればいいと思うんですけど、退社後休日一日一時間でもいいので何かしらの勉強をするといいんじゃあないでしょうかね。

社会人にもなって勉強なんて必要なの?

例えばなんかのゲームで全国ランカーになろうとした場合、やる気と能力のある人間がウジャウジャといる中で勝ち上がらないといけません。
超しんどいです。少なくともゲームの参加者は全員やる気のある人間なので、勝ち抜きためにはその中でも抜きん出た努力と才能が必要です。ゲームは遊びじゃない。

その点、仕事は殆どの人が嫌々やってます。普通の企業であれば能力のある人間も一握りです。
超ヌルいです。多少才能が劣っていても、ちょっとやる気を出して努力すればトップは無理でも上位層程度には食い込めます。少なくとも「圧倒的な才能の差にナントカカントカ」みたいなことを言うに足るくらいモチベーション高く仕事している人はみたことがないので、例えば才能のある新人であれば分野次第ですが1年で先輩社員を抜くなんてのも全然余裕です。

ただし、闇雲な努力は方向を間違えるとただの時間の無駄になります。努力の方向性を確かめる指針として、あるいは失敗から教訓を得るための受け皿として効率良くやるにはなんらかの勉強的な行為(フワッとした表現)が必要なわけですね。
要は楽に生きるための必要経費ってことですね。

具体的な時間の作り方

まずはプライベートですね。ここは自由になります。また、プライベートの余裕を確保するためにも前述したように残業の拒否が必要になります。

次にオススメなのが業務の隙間です。
他の人よりも早く仕事を終わらせましょう。

例えば3時間の作業を、他の人の2倍の速度で終わらせれば1.5時間分の余暇が生まれます。その時間を勉強に使いましょう。職場にもよるでしょうが、新人でも2倍くらいなら案外なんとかなります。
早く終わったら馬鹿正直に申告せず、残り時間で今の仕事をもっと早く終わらせられるように勉強します。

一仕事終わってもそこで満足しないの項で述べたことと多少重複してますが、そうこうしてるうちに3倍, 4倍と仕事の終わる速度があがって行きます。あがればあがるほどに余裕が増えるのでより広く深くまで勉強することが出来て、仕事の能率がさらに上がるというわけです。
慣れてきたら作業の終了申告を早めていきましょう。

6. 出来ることが増えてもそこに固執しない

入社して半年も経つ頃にはちょっとした仕事なら一人でこなせるようになっているはずです。
そうすると、ついつい既にこなせる作業だけをやって忙しいフリをしたくなってしまいます。誰だってそうです。人の心は弱いです。

それを何年もこじらせると書類の整頓やコピー機のカートリッジの補充、エクセル表の微妙なズレに異常な執念を燃やす人間が誕生してしまいます。
そういう可哀想な人になりたくないのであれば、少なくとも先輩や上司と同じ仕事をこなせるようにならねばならないと考えておきましょう。

もちろんそれまでの研修課題や雑務と比べると比較的に難易度があがっていくので失敗することもあるでしょう。
しかし「新人」として甘く扱ってもらえるのは長くても2年くらいです。早くやらかせばそれだけ怒られずに済むのでラッキーくらいに思っておけばいいんじゃないんですかね。限度はありますけど。

ただ、これは仕事をバリバリこなすタイプが年を取って無理矢理に管理職へと持ち上げられたケースに多いんですけども、作業分担が下手糞で重要な作業は全部自分で抱え込んでしまう上司というのは案外多いです。
この場合の対処はケースバイケースで難しいので、とにかく空いた時間は勉強に使いつつ、当該の上司とちゃんと話し合ったり、上司の上司に相談したりすることをお勧めします。
甘んじていると、その上司がいきなり体調を崩して全ての案件が貴方に降りかかってきたり、いざ異動や転職といった時に経験年数の割に何も出来ない奴に行き場はねぇ! みたいなことになってしまう……かもしれませんね?

7. やらかせ!

photo by PSParrot

一年の終わりに「入社してからの自分はいくつ失敗をしたかな?」と振り返ってください。

頭を抱えてしまうくらい沢山の失敗をした人、貴方はそれを誇りにおもうべきです。
数えられる程度の失敗しかしていない人、手遅れになる前に危機感を持ちましょう。貴方が何をしても失敗知らずの天才であれば話は別ですが……

未体験のことに挑戦すればしただけ人は失敗します。新人であれば尚更です。
失敗した数の少なさは、イコール挑戦した数の少なさを物語ります。挑戦して克服した数だけ人は成長します。

新卒入社というのはいくら失敗してもそれほど怒られない、いわばボーナスステージみたいなもんです。ボーナスステージで何もせずにぼぉっとしてることほどもったいないことはないですよね? つうわけで色々やらかしましょう。人間関係をブチ壊したりとか会社を傾けたりとか、そういうとりかえしがつかない系でなければなんとかなります。なんなら会社をクビになってもだいたいなんとかなります*1

まぁ大体そういうようなことを覚えておいて、後は流れでお願いします。なるようになります。

ちなみに新年の目標がどうだとかそういうクソみたいなことはやめましょう。
ああいう出来もしない、やる気もないオブジェを「目標」だとか呼ぶせいで目標という言葉の価値が下がります。やることをやってればそれでいいんです。

まとめ

ずいぶんと偉そうな感じで色々と書きました。
聞くところによれば、神学校では牧師達に対して「説教するときは身の程を忘れろ」と教えているそうで。

新人の君らも何年かすると後輩が出来たり、なんだったら研修の講師を押し付けられたりすることもあるんでしょうがそういうときは都合良く身の程を忘れてしまいましょうね。

なお勉強の項でプライベートは好きにしろみたいなことを書きましたけども、もしも貴方が専門的な技術を売りに職業(プログラマーだってそうですよ)であるならば、余暇にその仕事に関わることをするべきです。
何故ならばそういう職種に携わる人の多くはその分野自体が好きである人が多く、当然のこととして余暇の時間に各自好きなことをするわけです。そういう人は放っておいても凄い勢いで成長します。

「やらないとダメ!」なのではなくて、そういう趣味人が沢山いる業界でサラリーマンでしかない人が面白おかしく生き残るにはかなりの才能を必要としますよ。ということです。
プログラマーに限って言えば、仕事さえ選ばなければヘボでもなんとでもなりますがね。

最後に、この文章を書くにあたって僕にインスピレーションを与えてくれた作品や書籍を紹介して終わります。


新人研修がどうあるべきかを教えてくれる作品です。

フルメタル・ジャケット [Blu-ray]

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勉強する時間を捻出する手口についてなど、僕に色々と教えてくれた書籍です。プログラマー向けの書籍ではありますが、それ以外の方が読んでも面白い本です。

Joel on Software

Joel on Software

BEST SOFTWARE WRITING

BEST SOFTWARE WRITING

僕は働くのが嫌いで、あまりビジネス書や啓蒙書のたぐいを読まないのであっという間に持ち弾が切れました。

おしまい。

*1:自己責任でお願いします