タオルケット体操

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考えを組み立てるアプローチって大きく2タイプに分けられる気がする

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文系と理系。とかではなく。

結構前から考えてたことなんだけど、うまく言語化出来ないので喩えを使って表現する。
とりあえずここでは、思考して何か考えをまとめあげるプロセスを、砂場でお城を作る工程になぞらえる。

一つ目がシャベル型。
このタイプの人は、シャベルで土を掬っては盛り上げていき、土台を積み上げながらお城を作り上げていく。実に堅実なやり方だといえる。

二つ目はバケツ型。
このタイプの人は、とりあえず合いそうなサイズのバケツに土を突っ込んでからぶっ込む。しかる後、その山を削ったりなんだりして形を整える。効率が良いとも、大雑把だとも言える。

なんとも稚拙な感じの喩えだけどもなんとなく雰囲気は伝わるとおもう。もちろん、片方100%というわけではなくて、ケースバイケースでシャベルの人がバケツを使ったり、バケツの人がシャベルを使ったりすることは当然あるとおもう。が、恐らくは生得的な資質としてどちらが得意なのかは分かれてしまうのだと思う。
ちなみに僕はかなり偏ったバケツ型思考法の人間っぽい。

この二つは得意な会話の仕方もかなり違っている気がする。

シャベル型の人間は、会話する時は頭から順番に説明していって、最後に結論を話すのが得意だし、そういう順番で他の人に話してもらう方がわかりやすい。
先に結論を話したりとか、途中で話が飛ばれたりすると混乱して目が曇る。

バケツ型の人間は逆で、先に結論から話してほしい。結論だけ話して、その上で過程の中でも重要なものだけをかいつまんで話して、その後で気が向いたらあんま重要じゃない物もはなして、どうしてもちゃんと説明したかったら最後にもう一回ざっと話すのが好き。もちろん他の人に説明してもらうときはその方が良い。
逆に、頭から順番に説明されたりすると重要な情報の整理が出来ずに脳のメモリが溢れて死ぬ。

当然、この二つには優劣なんてもんはないし、どちらも一長一短みたいなところがある。ただ最近はバケツ型に大いなる欠点を見出していてどうしたもんかなーと悩んでいる。


話は変わって、社会人になってからプログラミングをやりはじめるまでは先のようなことは考えたことはなかったんだけど、経験を積む中で、また自分と他の人の書き方や考え方の違いを比較する中でだいぶ確固たる感じになった。

ちょうど今日だったか昨日だかにTwitterプログラミングとは何なのか - hitode909の日記 っていうヤバそうなエントリが話題になってて、そこでで「プログラミングは勘だ」みたいなこと言っててなるほどなって思った。

僕なんかでもたまーに意識が高まることはあって、そういう時にプログラミングとか設計技法とかチームマネジメントだとかナウいの定石だとかの本を読むことはあるんだけど、そういうのを意識的に活用するかっていうとそんなことはなくて結局のところ勘でプログラミングしてる。バケツに土を詰めてえいやってやるとコードが出てきて仕事が終わる感じ。

「なんでこういう設計になっているの?」っていう質問に理論的な解答をすることは出来るんだけど「どうしてそういう発想になったの?」みたいな質問に答えることが出来ない。自分の中でどういう順序で何を考えて結果を出したのかがブラックボックスだから「エディタ開いてなんかアレしたら出来た」みたいな雑な返答しか出来ない。UMLとかそういうのがイマイチピンとこないのも多分ここらへんが影響してて、どっちかっていうと紙にグチャグチャと落書きをしたほうが捗るし、結局書いてる途中で頭の中に構造めいたものの案が浮かぶまでは落書きがなんかの役に立つことはない。

ここで、さっき言ったバケツ型の欠点が思い出されるわけなんだけど、つまり結果を出すまでの過程が一次元的に整理されていないので、他の人に言葉で伝えることができない。つまり人に物を教えるのに向いていない。

その点シャベル系の人は結果を導きだすまでの過程が逐一整理されているので「これとそれとあれをアレしてこうするとこうなるでしょ、そしたらこうなるからああなるでしょ?」みたいな教師的発言が可能になる。僕も頑張れば出来なくはないんだけど、どうしても「バットを振って玉の真ん中に当てればホームランになるねん」みたいな他人に一切伝わらない発言がボロボロ出てきて生徒の目が曇った感じになる。

とはいうものの僕は教師になる気はさらさらないし、短気だし、人に物を教えるのがあまり好きではないので別段困ることはない。どうでも良かった。

バケツ型の人の方がテレパシーっぽい感じでなんとなくで言ってることの雰囲気が伝わったりするので話していて楽なんだけど、シャベル型の人と一緒に作業するのも僕だとなかなか思い付きにくい視点の意見をもらったりするので楽しい。

結局のところ、シャベル型もバケツ型も勉強して引き出しを増やさないことには何も出来ないのは同じなので、僕ももっとパン作りのことを勉強して美味しいパンを作れるようになりたいなと思った。ホームベーカリーなしのパン作りも試さないとな。

そういえば「デザインにも理論があるから勉強すればある程度までは誰でも出来る」っていうのに僕がなんとなくモヤモヤを感じるのもここら辺なのかも。

視覚的なものを作り上げるのは、普通の人間にはメモリの負荷が高すぎるのでGPUっぽい処理が出来るバケツ型の思考法が有利っぽい気がするんだよね。
でも、仮にバケツ型が有利だとすると「デザインにも理論がある」の理論は後付けの整合性であって、それをそもそも発想したり良いと感じるタレントが備わっていないとなんにもならない。例えばちょっと残酷な例えだけど、ゴシック体と明朝体の見分けも付かない人が、「タイポグラフィかくあるべし」みたいな理論を学んでもそれを物に出来るかどうかはだいぶ怪しいと思うし、そういう人はいっぱいいる。

逆に文章構築は一次元的に物が流れていくのでシャベル型が有利っぽい気がする。

なんかまとまりがなくなったけど以上です。